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アナログのこだわり

[ Bar-021 ]

e0107476_5114019.gif俺は、自他共に認めるアナログ派だ。ちなみに今言ってることは音の面でね。ま、生き方もアナログだが(笑)最近は特にそういった傾向が強くなっているかな〜。なのでせっかくだから今日はそんな話でもしようっか。

ぶっちゃけたことを言うと、最近はCDやらのデジタル化された音に飽きた。もともといいとは思わないが、最近のソフト形態の主流はやはりCDだし、おのずとバンドでもCDをリリースするってことが当たり前のようになってる。その結果、SNSでもニーズに対応してCDをリリースしてきた訳だが、もう飽きた。少なくとも自身の音をCDにすることに飽きたのだ。そもそも音楽のデジタル化ってよく分かってない人が多いんじゃないかな。一般のリスナーにしてもバンドでレコーディングしている人でもね。確かにぱっと聴いた感じは綺麗で聴きやすくてバランスだっていい。だが、それが=いい音だとは俺は思えないんだな。個人的な意見であるけどね、これは。僅かここ数年で音楽のデジタル化が一気に盛り上がり、民生用のレコーディングシステムも低価格で販売されて、今じゃパソコンがあれば誰でも簡単にレコーディング出来てCDが作れる。それらに附随する技術は別として簡単にCDを作れるのは現状だ。あくまでそれにこだわり、また、それでいいとしている人は別だが、俺らの様にそこにある【音】を追求しているタイプからするとまた違ってくるんだな。ま、SNSや俺のこっだわりってことで話をすすめるよ。

じゃ【音】の何にこだわってんの?ってなるが、俺らがこだわっている【音】は実際に耳で聴く【生音】だ。バンドにしたら普通に耳に入ってくる音。要するにただそれだけなんだな。その音って別に綺麗な訳でもなかったりするし、身体で感じているもっと奥深い感覚なんかもある。歌だったら、息づかいや言葉を発する瞬間の空気感とかね。例えば、テレビドラマと演劇の違いみたいなもんだ。生で見るとやっぱり迫力も違うし、それらに附随する空気感があるじゃん。女優さんでも演劇にこだわっている人っているよね。それと一緒だと思う。音に於いてデジタル化が進化してきているってイメージがあるし、実際現実的に進化もしているが、結局はデジタルサウンドが目指しているモノは限り無くアナログに近付けるって事だ。それって変だと思わないかい?(笑)勿論、デジタル化のメリットもあるよ。無駄がなく綺麗でスマートで容量も軽いしとかね。もっと沢山あると思うけど、デジタル化する事によって失われるモノも沢山あるんだな。

ウ シ ナ ワ レ ル モ ノ モ タ ク サ ン ア ル

よくデジタルレコーディングって言葉を聞くと思うけど、正直、それが素晴らしいとは思わない。かなり否定的なことを今回は語っているけど、あくまでそれらをとことん追求した上での結果だから勘違いしないでね(笑)レコーディングに於いて音を録るって意味では一緒だけど、方法やらは全て違ってくる。単に音の違いではない。極端な話、最近のデジタルレコーディングは、それはないだろ〜おいってことが多すぎる。間違っても編集出来るし、音痴でも編集して素晴らしい歌唱力に編集さえ出来る。同じフレーズのギターだってワンフレーズを録音すれば、あとは切り張りできる(笑)。なんだか笑ってさえしまうよな〜。作品的な発想から音楽を作りあげるタイプの人はそれでもいいと思うよ。でも"心に響く歌"とか"俺達のロックを聴いてくれ!"なんて言ってる奴らは見当違いだろって思うんだな。音楽で人に影響を与えることってそ〜いうことか!?少なくとも俺は違うぜ。

現在SNSでは完全なアナログ方式でレコーディングを行っている。この違いはバンドのグルーヴや空気感、メンバー各々の瞬間のプレイなどの【音】を録音するってことだ。大きく分けると方法に於いても【オーバーダブ】と【1発録り】があるが、俺らはグルーヴを重視して【1発録り】を行っている。ちなみに【オーバーダブ】とは、最初にドラムを録り、録音したそれに合わせてベース、ギター、歌という順序で録っていく方法だ。それに対して【1発録り】とは通常のライヴやリハと同様に息を合わせて一気に演奏したモノを録音する方法だ。この方法を行うことによって臨場感や深み、奥行きが全然変わってくるんだよ。例えば【オーバーダブ】だと各楽器をレコーダーの1トラックずつ入れていき最後に普通みんながプレイヤーで聴くステレオにまとめるんだけど、各楽器を別々に録音していくから当然、他の楽器の音って入らない。ま、その結果すっきりした状態で出来るから好む人は多いけど、特にデジタルレコーディングだとひとつひとつの楽器の音が綺麗ですっきりするが【1発録り】の場合って同じように各楽器を1トラックずつ入れるとしても各々のマイクに他の音も何%か入り込んでしまうんだよ。でもそれが音の奥行きや深みを出してくれるんだな。けっしてこもってるってことじゃない。多分、世の中の人が耳にして懐かしい音ってそういう音だと思う。そしてそれは記憶でもあり決して忘れない【音】なんだと思うよ。

キ オ ク デ モ ア リ ケ ッ シ テ ワ ス レ ナ イ オ ト

機材に関しても全てアナログなモノを使用している。決定的に違うのは音を録音するレコーダーだ。デジタルレコーディングではハードディスクに録音していくが、アナログでは絶対的にテープなのだ。テープって今では音が悪いって思っている人が多いけど、本当はとても素晴らしい音を再現してくれるモノだよ。そこにある音をそのまま再現してくれるからね。ただ普通に売っているカセットテープ(4mm)は聴けば聴く程、劣化してしまったりするけど、逆にそれだって最近は体験できないだろ?勿論、俺らがレコーディングで使用するモノはオープンリールの6mmやらの特別なものだけど、これ程素晴らしい音はないよ。録音できる音にも限りがないのだ。極端な話、CDでは聴けない低音や高音もしっかりと録音できるのだ。要するに耳にした音や出した音がそのまま録音されるってことね。なんだか本格的でマニアックな話題になってしまってるけど、こういうことを知っておくとSNSと他のバンドの違いや色んなCDの聴き方も変わってくるから面白いよ。ついでに説明すると、テープってのは不思議なモノで録音すると音が混じり合ったりするんだよ。例えば、1トラックに歌を録って隣の2トラックにギターを別々に録音しても何%か混じってしまうんだな。でもこれがアナログのいいところ。逆に言うとデジタルレコーディングではこれを解消してすっきりした録音を実現したって訳ね。そして更に逆なことを言うとこれを無くしてしまったことによって音の混じりが失われて空気感や臨場感が無くなったっていうことでもある。今、俺らがやっているレコーディングはそれらの失われた音を取り戻すって意味で行っているんだな。

ウ シ ナ ワ レ タ オ ト ヲ ト リ モ ド ス

あ〜何だか一気に話したからちょっと疲れたな(笑)。しかしここ最近、笑えるんだけどちょっとアナログっぽいバンドとかいるじゃん。パンクバンドとかフォークっぽいのとかさ。こだわり持ってるんだなって思うけど、パソコンに向かって録音しているモヒカンのパンカーとかフォークシンガーって何か違うと思わないかい?(笑)


e0107476_4232477.gif□BGM : STAND BY MY WOMAN
■LENNY KRAVITZ『MAMA SAID』

1991年にリリースされた2nd。渾沌とした90年代初頭に躍り出た最高のアルバムだ。70年代サウンドの後継者と言われるだけあって音も懐かしいアナログ要素がぎっちり詰め込まれている。楽曲の良さもあるが、曲が始まる前に聞こえるノイズなども消されることなく全て収録されているところは素晴らしい。ではGUNS'N ROSESのSLASHがギターを弾いているが、レニーの存在があまりに強烈でSLASHが全く表に出ないあたりも最高に面白い。
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by ohpg | 2003-11-05 04:23 | Bar's Column