終わらない旅

[ Bar-031 ]

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7月4日から12日まで、
自身初めてのアンプラグド・ツアーを行った。
長い付き合いの親友
「木村辰也」from 京都の"DESTINY"が
個人名目で活動している
「死に方教室」と共に。


随分前から先にその活動を行っていた彼から、
「いつか一緒にギター1本で一緒に日本全国をまわろうや」、
と言う言葉が始まりだった。
そんな俺も彼も、ロックバンドで歌っている性分だけに、
俺自身の中に於いて、アコギ1本でツアーをして歌うという
リアルな想像ができなかったのが正直なところ。
1991年に初めて機材車を手に入れ、かれこれ16年もツアーを行ってきたが、
これ程、刺激を受けて、様々な意味で
自分の足下を確認できたツアーもなかったかも。
そしてそこにとりまく沢山の人々や小屋、環境など。

13才の頃、当時フォークソングに狂っていた姉さんの影響を受けて
初めて弾いたアコギ。
それからロックに憧れてエレキに持ち替えたものの、
つねにアコギを持ち続け、歌い弾き続けて来た。
だから、どちらかと言うと、エレキよりも身体に馴染み親しんでたつもりだった。
でも、いざ、きちんとしたライヴという形式でそのアコギを持って
ステージに立った瞬間、
歌い始めた瞬間、ギターを奏でた瞬間の全てに於いて、
いかに自分が「未熟」だということを改めて思い知らされた。。。
そして、幾度となく考えさせられた「自分の世界」。

「死に方教室」のようなタツヤの中にあるDESTINYとはまた違った、
人の「闇」の中に存在するとても深い人間の「根」的な表現。
決して悲観的なものではなく、過去や未来を見据えた表現っていうのかな〜。
これはあくまで俺個人が思った表現だけどね。
スローな黒い本当の意味でのファンクみたいな、SADEみたいな世界観。
それと、沢山の同じ出演者を見て、
最近の流行もん的な元気一杯なフォークや、まさに日本の四畳半的なフォーク、
バラッド中心なアコスーティックからテクニックを十分に用いたファンクまで様々。
その中で、果たして俺はバンドではなく、アコギ1本を持ってステージに放り出されたときに
何が出来て、何を訴え、伝える事ができるのだろう?
その繰り返しだった。

でね、
そんな中で、やっぱり俺はこうしたい!とかこうであるべきなんじゃないかと思ったのが
MOTT THE HOOPLEのようなグルーヴとJANISのような歌。
そして何よりも「自分らしさ」。
ただそれだけだった。
勿論、今の俺にはそういう表現を人に伝えられるほどの力もない。
でも、そうしたい、そうでありたいと心から思えたんだよ。

音楽を追求するとは、きっとそういう事なのだろう。
アンサンブルとして、バンドやなんかで演奏する事はある意味、簡単でもあり難しいこと。
でも、歌だけとか、ギターだけ、ベースだけ、ドラムだけ、など
様々な楽器ひとつに於いても、伝える事はできるはずだ。
歌がなければ表現できないギターはただの楽器だろうし、
ドラムがなければリズムをとれないベースはただの重い楽器。
でも、その指先や心があれば、ただそれだけでも人に伝える事が出来るのが
「音楽」なのかもな。
音楽を始めた13才からこの年になるまでの25年間。
今まで俺は一体何を学び、何を練習し、何をやってきたのだろうと
心から痛感できたツアーだった。

そして何よりも、
STARS'N STRIPESのメンバーが、いかに俺にとって大切なメンバーである事とともに
グルーヴや音なのだと言う事も思い知ったよ。

一方、沢山の人たちとの出会い、小屋など素晴らしい出会いで一杯だった。
長いこと活動してきた中で、音楽を通じて逆に反感を持った音楽業界やら
よく分からんプロ、アマに限らない沢山のミュージシャン。
意味もなくライヴをやってツアーをやって、自己満足の活動を行い
マスターベーションばかりで「やった気」でいる奴ら。
この日本にはまだまだ、その心意気と素直なひた向きさを持った
素晴らしいミュージシャンやバンドマン、
ライヴハウスの熱い人間が死ぬ程いる。
だからこそ、毎日のただ生活の為だけの仕事や意味のない付き合い、
それらに付随する全てのモノを必要としない。

何故なら、自分は「音楽」の道を選んだから。

それ故に、自分の歌、ギター、バンドで1人でも多くの人に
何かしら伝えられる事が出来たら嬉しい。
きっとこれは生涯の目標だったり、目指す所なのかも。

今回のツアーで出会った沢山の方々に大感謝です。
それは偶然ではなくホント「必然」だったのだと思うよ。
いつか、自分の行っていることに満足して旨い酒を飲める時がくるように
今日も明日も歌い続けていくしかないんだよね。

■2007.08.12.著


e0107476_4504781.jpgBGM : BILL EVANS TRIO 【 WALTZ FOR DEBBY 】

1961年リリース。46年の時を経て尚、
多大なを与え続ける。
ビル・エヴァンスの名盤だろう。


スコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds)とのトリオにおいて、
特にこのヴィレッジヴァンガードのライヴは最高だ。
3人のくりだす、音楽のマジックは圧巻とともに切なくあったり、
また癒しの音だったりする。
こんな暑い夜中にはスコッチでも飲みながら最高のアルバムかも。
10年くらい前に「村上春樹」の影響で聴いたのが最初でした。
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by ohpg | 2007-08-12 04:55 | Bar's Column
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