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[ Bar-026 ]
![]() 俺の音楽のルーツと言えばまず先に述べるならやはり"MOTT THE HOOPLE"や"JANIS JOPLIN"なのだが、単純にギターなんかを始める前に好きで聴いていた音楽と言うと...ま、バンドをやってみたいって思ったキッカケみたいな事だが、ずばり"BLACK CATS"だ。今でも健在である渋谷 CREAM SODAの店員が組んでいたバンドでブランドでもあるCREAM SODAやTEMMYEは今でも大好きだ。俺が中学生の頃には不良って言うイメージが強かったかな。俺の住んでいた地元にもショップはあったんだけど、凄く店に入るのにスリルがあった。何となく危険ゾーンに足を踏み入れてしまうようでね。今でも覚えているが、店内は50年代のインテリアに装飾されていて、ガラスケースの中に1点ずつゆったりと置かれた商品が妙に気品のあるモノに思えたもんだ。ヒョウ柄の赤い財布やシガレットケース、キーホルダーにステッカー。それにコームやバッチなんかね。そのどれもにあのドクロマークやサングラスをかけた黒ネコTEMMYEのマークが入っていた。買った商品を入れてくれる紙袋にも同じマークが入っていて、その袋も大切に飾ったりしていた。あの店内に漂っていた甘いグリースの匂いが今でも忘れられないな。 ア マ イ グ リ ー ス ノ ニ オ イ ガ ワ ス レ ラ レ ナ イ 。 そんな当時に聴き始めた音楽が50年代ロカビリーだった。特に"バディーホリー"や"エディーコクラン"なんかは今でも大好きだ。"Blue said shoes"や"Summertime blues"、"AT THE HOP"とかね。あの乾いたFenderの音とガレージで録音した生なましさが新鮮だった。そんな時に友人が貸してくれたレコードが"BLACK CATS"だったんだよ。1stでは有名なロカビリーナンバーをカバーしてるモノが多かったが、3枚目の"HEAT WAVE"ではかなりな衝撃を受けたな。あの素敵なジャケットにも感動したが、曲が最高にイカシテいた!当然、ロカビリーなのだが凄くポップで聴き易くて毎日聴いた。そんで毎日歌っていたよ。グルーヴィングなロックンロールから甘く切ないバラッドと思春期だった俺にはとても大きな出会いだったな。しかもメンバーが全員CREAM SODAの店員で、ダックテイルのリーゼントにコンポラジャケット。あのドクロマークの入った皮ジャンなんかを着ていてシビレタね(笑)。勿論、靴はラバーソール。それに俺の大好きなギターリスト"JOHNNY THUNDERS"が"BLACK CATS"のファンでよくCREAM SODAに来るって事をしって尚更好きになった訳だ(笑)。"BLACK CATS"自体はアンダーグランドにメジャー活動を行なっていたので、一般的にはその存在を知る人も少なかったと思うが、あの当時にしてアメリカンツアーで米各地のライヴハウスでその名前を轟かせていたのって凄いよね。ロンドンでも活動していたしね。凄くパワーを感じた。 数年前に急に思い出したかのように俺はまた"CREAM SODA"にハマっている。今でも時々渋谷の"PINK DRAGON"には足を運ぶよ。で、"BLACK CATS"のレコードやCDを探したのだが、あまりのプレミアでビビった。アナログなんか数万円近くで全然手に入らなかったが、やっとの奮闘でアナログとCDを手に入れた。久し振りにターンテーブルにのせた音は、何だか懐かしくもあり新鮮で何よりもロックンロールしていた。それとあの甘いグリースの匂いが漂っていたよ。 ロ ッ ク ン ロ ー ル シ テ イ タ 。 今の渋谷"PIMK DRAGON"の地下には"CATS STREET"と言うCAFE&BARがある。何度か訪れた事があるが、初めて店内に入った時に凄く驚いたのが、巨大な"JOHNNY THUNDERS"のパネルが飾ってあった事だ。ドラッグでヘロヘロになったジョニーがステージにへばりついて観客を見つめている写真。それはあまりにリアル過ぎて鳥肌が立つ程の写真だ。そしてジョニーが抱き抱えているギターには"BLACK CATS"のステッカーが貼ってあった。 ロックンロールが確固たるその存在としてあった時、そこに隣合わせていたモノは怒りや破壊、社会への反抗だった。そしてその対極にあったモノが現実からの逃避ではなかっただろうか。 時間が出来たら久し振りにCAT STREETに行きたいな。丸いテーブルのクロスが全て赤で大好きだ。勿論流れている曲は"BLACK CATS"。みんなも是非遊びに行ってみてちょうだい。 ![]() ■BLACK CATS『HEAT WAVE』 1983年にリリースされた3枚目のアルバム。日本のネオロカビリーの先駆者的バンドでもあるブラック・キャッツの最高傑作だと思う。ビート感溢れるロックンロールから甘く切ないバラッドと楽曲のバラエティさも素晴らしい。JKTにも登場しているモデルでCREAM SODAの発案者でもあるVIVIENNE(ビビアン)の日本語馴れしていない歌も妙に新鮮である。ちなみに彼女の愛猫の名前から"TEMMYE"というブランドも出来た。ロカビリーというジャンルを超えた俺にとっては最高にイカシタ日本Rockアルバムの1枚である。 ■
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by ohpg
| 2005-02-16 04:44
| Bar's Column
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![]() MOTT THE HOOPLEのイアンハンター、ジャニスジョップリンにリスペクトされたロックンロールシンガー、GisukeのYOUNG DUDES BAR コラムの携帯版。お勧めのBGMをバックに今夜も色んな話題で飲んでいますよ。 by ohpg
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